大切なことは、うねりの分割は「相場の波の乗り方」として
解説されることがほとんどですが、そういった
●値動きに合わせたリズムの分割
という考え方に加えて、
●リスク管理のための粘りの分割
という意味合いあります。
こちらも、非常に重要です。
どういうことかというと・・・、
一度にまとめて買いを入れると、予想に反した場合、リスクが大きいのです。
私は経営者ですが、1000万の自己資金があったとして、
事業にすべての資金を一度に投入する経営者はバカです。
バカでなければ、ベンチャーキャピタルから出資を受けているか、
銀行融資を受けて有り金が増えた気がした経営者のどちらかです。
どんなに確信があっても、その金がすべて自己資金であれば、
まずは400万。つぎに300万、そして300万です。
こうして、分割することで、経営では、リスク分散するのです。
いっぽう、チャート上でも、それは同じです。
株式投資も買いを分散することで、リスクを分散しながら、粘り強く勝つわけです。
意外と思われるかもしれませんが、
プロの相場師ほど、単純なやり方をしています。
驚くほど、シンプルです。
プロの相場師ともなれば、
複雑なシステムを活用して、
高度なテクニックを繰り出していると思われるかもしませんが、それは誤解です。
どのような世界でも、華道でも、茶道でも、武道でも、
突き詰めた技術とは、限りなくシンプルに近づくものなのです。
そのほうがミスが少なく、再現性が高く、
長い期間では「勝つ効率」が高いからです。
どんなやり方でも儲かれば、それは正しい売買です。
法律違反であったり、ルールを無視していなければ、
どこまでいっても自由度が極めて高いのが株の売買です。
1万人いれば、1万通りあるといってもいいのです。
それでも、効率的なやり方と、そうでないやり方があります。
株であれ、ビジネスであれ、効率的なやり方は、
結局、突き詰めるとすごくシンプルな方法であることがほとんどなのです。
損する人のよくあるパターンの1つが、
何にでも手を出す、というのがあります。
儲かりそうな方法だと聞けばその方法で買ったり、
証券会社の営業マンから儲け話を聞いたら、急いでその銘柄を試してみたり。
証券会社を悪く言うつもりはありません。
1つのことがまともにできないのに、複数のことが上手くできるはずがないと言いたいのです。
何にでも手を出していては、格好の餌食になるだけです。
基本的には、同じやり方だけを、ワンパターンに繰り返す方が「勝機」はあると思います。
これは、株に限ったことではありません。
みなさんの身の回りの趣味、英語などの語学、スポーツ、華道や武道で考えてみたら、答えはどちらですか?
鉄板銘柄、さらにはタイミングをはかっての分割売買の技術を磨き、
いつ出動して、いつ退却するのか。
これに特化するやり方が、初・中級者のうちは成功確率が高いと思います。
まずは、私の本で恐縮です。
この本は、3億円の資産を築いた私の、15年の投資生活で編み出した「うねりチャート法」をまとめた本です。
1日5分、週末15分あればOK。忙しいあなたにもできる究極の投資術です。
低成長下でも株で1億円を儲けた私がはじめて明かす、ちょっと地味だけど実はスゴイ投資術をまとめています。
株で勝つために必要な知識とポイントが、最短で学べるはずです。
著者について:
上岡正明(かみおか・まさあき)
株式会社フロンティアコンサルティング代表取締役社長
多摩大学大学院経営情報学研究科(MBA)卒業
1975年生まれ。放送作家を経て、27歳で戦略PR、ブランド構築、マーケティングのコンサルティング会社を設立し、独立。
現在まで14年間、実業家として会社を経営する。これまでに、三井物産やSONYなど200社以上の企業ブランド構築、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントやPRなどを行う。起業する一方で、同じ時期に元手200万円で株式投資をスタート。以後、リーマンショックと東日本大震災という2度の破算危機をなんとか持ちこたえ、株の保有資産1億円を達成する。現在も、会社経営の傍ら株式投資は継続中。独自に編み出した「うねりチャート底値買い投資術」で着実に利益を上げている。保有資産は、購入した不動産など含めて1億5000万円をキープ。
また、エンジェル投資家としての一面も持ち、スタートアップをはじめ、これまで500社以上の有望な会社に投資して株を保有する。学校法人バンタンJカレッジ客員講師、日本マーケティング学会会員、日本神経心理学会会員、一般社団法人日本行動分析学会会員。
鉄板銘柄を探してオイシイ投資をしちゃおう
15年の株式投資ライフで2億円の利益を得てきたが、実はその利益の7割は、ただ1つの銘柄を売買して、稼ぎ出したものだった――。
そのメソッドは超カンタン。株価の動きには、一定の上げ下げを繰り返す法則性(うねり)があるので、うねりのクセをつかんで、安値で買って高値で売って……を繰り返すというもの。
本書では、そんなオイシイ投資ができる銘柄を「鉄板銘柄」とネーミング。
著者が15年かけて蓄積してきた中でも、初心者にこそ知ってほしい大事な知識(正しい買い方・売り方、待ち方、そして負け方)から、「鉄板銘柄」の見つけ方まで、わかりやすくレクチャーします。
大化けとは、いわゆる10倍株などを指します。「個人投資家が、少ない資金を爆発的に増やすため」に、実際にプロ投資家が使っているスキルを紹介するというのが、この本のコンセプトという。
実際、時間を味方につけることで、こうした投資法は有効な場合がある。
中長期のレンジで投資するならお薦めです。
とくに、注目すべきコンテンツは、
・投資プランのシナリオを作り方
と、わかりやすくまとめられた
・資金管理手法
です。
また筆者曰く、2016年から「相場は必ず急落する」と言い続けてきたことから、「下落相場でも空売りで確実に儲ける手法」という章立ても作ったといいます。
結果、見事に2016年1月から株価は急落していました。
さらに「上昇期待銘柄10選」を「巻末付録」で取り上げています。
成功への時間を短縮する方法は、先人の知恵を借りることです。
この本は、世界的著名投資家、ウォーレン・バフェットと、世界的投機家のジョージ・ソロスの二人の「投資哲学」、「信念」、「相場の考え方」などを、両者の視点から分析した良書です。
各「達人」、「負け犬」に分けて、成功するための投資の考え方、マインドについてレクチャーしているのが面白く、初級者の参考になると思います。
以下のフレーズは、負け投資家には耳が痛いでしょう。
・達人は、元本を確保することだと信じている。それこそが投資哲学の礎石である。
・負け犬は、「儲ける」ことだけが目的で、結果としてよく元本を失う。
投資元本を失うと、市場から撤退するしかありません。
肝に銘じておきたい言葉です。
中級者のバイブル的存在の本です。
著者の矢口さんは、野村證券、ソロモン・ブラザーズで、為替、債券ディーラーを勤められた“プロ中のプロ”ということ。
経験にもとづた内容はは、実践で役立つこと請け合いです。
とくに、ノートにメモした言葉は、
「動くとき、動かぬとき」というくだりです。
「私はリスク面を徹底的に管理することによって収益を計上できる、という考えを基礎としています。リスク管理が非常に困難だと判断した場合には結果的に収益機会を放棄することもありえます。」という言葉は、投資家が常に念頭においておくべきでしょう。
「収益機会を放棄する」こそが、プロの投資家のマインドだからです。
最近は、行動経済学がもてはやされています。
私も、マーケッターとしていくつか、そうした本を読んでいます。
この本は、まさに経済学に心理学の考えを取り入れた、「プロスペクト理論」が高く評価されています。
この書籍は、心理学の側面から多くのヒントを与えてくれます。そして、トレードシステムをどう構築すればいいのかを、丁寧に解説しています。
銘柄選びから先に入ると、株は失敗しやすいと思います。
なぜなら、それはもはや宝くじと変わらないからです。
しかし、そうはいっても、この本は良書でした。
“銘柄選び”に迷ったときには、この本をバイブルにするといいでしょう。
私はテクニカル分析派ですが、この本はファンダメンタルズ分析の重要性はもちろん、チャートにおけるテクニカル分析の重要性もしっかり伝えている点も好感が持てます。