富裕層がワインを愛してしまう2つ理由 ボルドーにブルゴーニュも
富裕層がワインを愛してしまう2つ理由 ボルドーにブルゴーニュも
富裕層が飲むお酒といえば、真っ先に思い浮かぶのが「ワイン」だろう。そして、ワインにも幅広いグレードがあるのをご存じの方は多いのではないだろうか。今回は、なぜ富裕層がワインに魅了されるのかを解説したい。
お金持ちがワインを楽しむ2つの理由
なぜ、富裕層のお酒といえばワインなのか。日本酒やビールではないのか。その理由を深堀してみると、主に2つの理由が浮かんでくる。
1つ目は「再現性がない」ということであろう。ワインのヴィンテージという言葉を聞いたことがあるかもしれない。この「ヴィンテージ」というのは、生産された年のことだ。
ワインを構成する要素は、「畑」「ブドウ品種」「生産者」そして「ヴィンテージ」である。たとえば、同じ畑であっても、生産者が違えば味が異なる上に、同じ生産者、品種であっても、ヴィンテージが異なれば味わいが異なるのがワインの特徴である。つまり、2002年に作られたワインと、2003年に作られたワインでは、味が全く異なる場合があるのだ。この再現性のなさが、逆にワインの個性として尊重されている。これは希少性にもつながっている。
2つ目は「デリケートである」ということだ。高級なワインであればあるほど、デリケートな扱いが求められるようになる。常温で置きっぱなしにするなんてもっての他で、きちんとセラーに入れて保管する必要がある。ワインは投資対象として扱われることもあるが、その場合、自宅のセラーではなく、きちんとしたセラーで保管されているという証明が必要になる場合もあるのだ。
しかも、こうやって細心の注意を払ったとしても、たとえば栓のコルクが少し緩かっただけで、ダメになったりする場合もある。また、抜栓するのが早くても遅くても、ワインの味わいを引き出せない。本当にいいワインこそ、飲むタイミングが限られている。
デリケートで手がかかるというのは、マニアの心をくすぐるものだ。ようやく苦労して手に入れて、デリケートなものを細心の注意を払いながら保管し、時間をかけて熟成させながら、飲んでしまうというのは、いかにも儚く、富裕層の心をくすぐるのかもしれない。
ボルドーワインの特徴とは?
そんな希少性の高いワインから、特に人気の高い、ボルドーワインとブルゴーニュワインを紹介しよう。
ボルドーワインは、フランスのボルドー地区で作られるワインを指す。ボルドーワインは、複数のぶどうをブレンドして作ることが特徴で、赤ワインであれば、カベルネソーヴィニヨンやメルロー、白ワインであればソーヴィニヨンブランなどがよく使われている。
ボルドーワインには、AOCと呼ばれる産地呼称制度があり、高い基準を満たしたワインのみが、その産地を名乗ることが許されている。特に、1級の格付けを名乗ることを許されたシャトー・マルゴー、シャトー・オー・ブリオン、シャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・ムートン・ロートシルト、シャトー・ラトゥールは、5大シャトーと言われている。
ブルゴーニュワインの特徴とは?
ブルゴーニュワインは、同じくフランスのブルゴーニュ地区で作られるワインを指す。ボルドーが複数のぶどうをブレンドするのに対し、ブルゴーニュは赤であればピノノワール、白であればシャルドネと、1種類のブドウで造られるのが特徴だ。
1種類のブドウで造られることに加え、同じ畑のブドウでも、生産者によって味わいが異なることから、より複雑な味の違いが出るとされており、より高額で取引されている。ロマネ・コンティといえば、高級ワインの代名詞だが、ロマネ・コンティもブルゴーニュのワインだ。実際に、2017年のロンドンのオークションで、最も高値で取引されたワインは、1988年のDRC社のロマネ・コンティであり、その価格は1ダース19万8000ポンド(約3000万円)であったそうだ。
手の届く範囲から始めてみよう
ワインは奥が深く、一口にボルドー・ブルゴーニュといっても、その中でも様々な品質のものがある。ここで挙げたようなワインは、手に入れるのも一苦労だが、3000円台で買える味のよいボルドー・ブルゴーニュワインも存在する。手の届く範囲で飲んでみてもらい、ワインの世界に足を踏み入れてはいかがだろうか。(ZUU online 編集部)
Source: 株式投資