不動産投資家なら重視すべき失敗しにくい投資物件の売却方法

不動産投資家なら重視すべき失敗しにくい投資物件の売却方法

経営している賃貸マンションを売却するのは、購入するよりも難しいといわれています。簡単にいうと、購入するには、入手できるまでの時間や価格を、ある程度は読むことができます。しかし、売却するときは、なかなか売れないだけでなく想定していたよりもかなり低い売却価格になってしまう可能性があるのです。

不動産の売買には、大手・中小・零細会社など規模に関係なく、落とし穴があります。その落とし穴にはまらないようにするには、一体どうすればいいのでしょうか。ここでは、不動産投資家が注目したい投資物件の売却方法について紹介します。

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(写真=Andy Dean Photography/Shutterstock.com)

「両手仲介」と「囲い込み」

マンションを売るために不動産仲介業者と媒介契約を結ぶと、不動産仲介業者は自社サイトや不動産業者が共有するポータルサイトに情報を掲載して、買い手を探してくれることが一般的です。一方で、マンションを買いたい人が不動産仲介業者と媒介契約を結ぶと、不動産仲介業者は予算や立地などにマッチした物件を探し、売却物件を預かっている不動産仲介業者と交渉してくれます。

価格交渉を行い、取引が成立すると、不動産仲介業者は媒介契約をしたお客さまから仲介手数料をもらうというのが流れです。多くの不動産会社は、自社の力で買い手を探し、「売り」と「買い」の両方を仲介する「両手仲介」を目指すことが多いでしょう。どうして両手仲介を目指すのかといえば、売り手と買い手の双方から手数料を受け取れるからです。

ちなみに「売り」「買い」、いずれか片方を仲介することを、「片手仲介」と呼びます。不動産仲介業者の多くが、「両手仲介」を目指すのは、ひとつの物件の売買仲介を行うことで、収益が2倍になるからです。不動産仲介業者の中には、両手仲介を求めるあまり、他の不動産仲介業者から問い合わせがあっても、適当な理由をつけて対応しないことがあります。この行為は「囲い込み」と呼ばれています。

「囲い込み」は売り手が損をしてしまう

「囲い込み」が行われると、最も損をしてしまうのは、物件売却を頼んだお客さまです。売り手は、すぐに現金がほしかったり、別の物件の購入資金に充てたりするなど売却したい理由はさまざまでしょう。「売ってほしい」という話を自分で見つけられなかったからといって、他の不動産仲介業者からの申し入れを、取り次がないで「塩漬け」にしてしまうのは、大きな問題です。

囲い込みが続いたうえに、「売れないのは設定価格が高いから」と、何カ月も待たされたあげく値下げをすすめられることもあるかもしれません。なかなか売れなくて焦っている売り手にとって、こんな「踏んだり蹴ったり」の話はないでしょう。

仲介業者の中には、物件の適正価格が1,000万円程度あると知りながら「1,500万円で売れますよ」といって、自分だけが仲介できる「専属専任媒介契約」を取ろうとするところもあります。そして、少し時間が経ってから、販売価格の値下げを要求するという流れです。そのため、物件の売却を検討するときには十分注意が必要だといえるでしょう。

良心的な業者を選ぼう

不動産仲介業者の「両手仲介」は法律違反ではありません。そのため、業界の悪しき商習慣はなくならないと指摘する業界関係者もいるぐらいです。一方で「両手仲介」や「囲い込み」をやらないと宣言している業者も登場してきています。いずれにせよ、不動産の売買では数百万から数千万円という大きなお金が動く傾向です。不動産を手放そうとするときは、自分が心から信用できる不動産仲介業者に物件の売却は任せるようにしましょう。

このほか、不動産仲介業者にも得意分野があることを知っておくとよいでしょう。すなわち、居住用、投資用、ワンルームなど物件のタイプで、不動産仲介業者にも、得意と不得意があるのです。オーナーにとっては、投資物件の運用実績が豊富な不動産仲介業者を選ぶことをおすすめします。

投資物件を扱う不動産仲介業者は、オーナーが不動産に詳しいことを前提に話をしてくることも少なくありません。そのため、不動産会社は売れる努力をしない限り、「あっさりと契約を解除されるかもしれない」という不安もあるのです。そういった背景から、あなたの物件が売れるように最大限の努力をしてくれる可能性は高いでしょう。しかし、どんな不動産仲介業者に物件を預けるにせよ、売却時に関しては油断禁物です。売却に失敗しないよう不動産仲介業者を見極める力を養っておきましょう。 (提供:不動産投資コンシェルジュ

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Source: 株式投資
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