ビジネスマンの心にこそ響く「キングカズ」の名言集

ビジネスマンの心にこそ響く「キングカズ」の名言集

現役Jリーガー・三浦知良氏は長いサッカー人生の中で数々の名言を残している。そのなかにはビジネスマンの心に響く言葉も多い。今回はそんな同氏の残した名言の中から、ビジネスマンの心にこそ響く名言を3つ紹介する。なお、文中では、敬愛を込めて「カズ」と呼ばせて頂こう。

キングカズ,三浦知良
(画像=Getty Images)

キングカズはどんな人物?

三浦知良氏は「キングカズ」という愛称で親しまれている現役プロサッカー選手である。1967年2月26日に静岡県で生まれ、現在51歳。J2の横浜FCに所属している。存在そのものが日本サッカーの歴史そのものとも言え、近年のJリーグでは、敵サポーターからも拍手で迎えられるなど、敵味方を超えて愛される日本サッカー界のレジェンドだ。

「何事も失敗する確率の方が高いんだから」

2010年3月8日の日本経済新聞のコラムに載った名言がある。「何事も失敗する確率の方が高いんだから」。サッカー選手はシュートを打ってもゴールに入らなければ、チームの得点にはつながらない。日本サッカー史に残るストライカーであるカズも例外ではなく、20本打って1本入るかどうかの世界である(カズがコラム内で言及)。

しかし、失敗を恐れていてはゴールを生み出すことはできない。これはビジネスの世界にもいえることではないだろうか。何事にもチャレンジしなければ行動は起こすことはできない。行動に失敗はつきもので、成功する可能性はごくわずかである。

ユニクロを世界的企業に育て上げた柳井氏も『1勝9敗』という書籍を出している。カズが残したこの言葉は、「ビジネスや投資は、失敗を恐れずにとにかく前向きにチャレンジしていくべき」といった形で通ずることができる。

「言葉にしても、分かってもらえないと思う。体の深いところに染みついているものだから」

この言葉は1995年にカズが残した言葉である。今までの経験や知識というものは簡単には他者へ移転することはできない。なぜなら、「知識の暗黙知」が存在するからである。ハンガリーのマイケル・ポラニーが提唱した概念で、主観的な知識を他者へ移転することは簡単にはできない。

実はこの知識の暗黙知というのはビジネスを行う上で非常に重要な概念である。経営を行う上で必要とされる経営資源があるが、知識は情報に分類されると考えられている。しかし、各個人が得てきた主観的な知識を移転することは難しいため、どうすれば形式知にできるかという研究が進んでいた。

一般的にはマニュアル化することで暗黙知を形式知に変換することができるのだが、サッカー選手の経験などはマニュアル化しづらい。そういう場合は、動画などで形式知にしてしまえば、後世に知識を移転・共有しやすくなる。これは一種のナレッジマネジメントと呼ばれているものだが、あまり浸透していないのが現状である。

「成功かどうかは、これからの自分次第だと思う」

成功とはいったい何を指すのだろうか。1995年、カズは「成功かどうかは、これからの自分次第だと思う。」という言葉を残している。これはイタリア・ジェノアで1年を終えたときに残した言葉で、日本人初のイタリア挑戦ながら、全34試合中21試合に出場したシーズン後の言葉だ。この言葉には続きがあり、「自分との戦いなんだと、いつも思っていた」と述べている。

「経営者は孤独である」これは稲盛和夫氏が残した言葉である。経営者は誰にも悩みを相談できず、常に孤独だ。つまり、自分との戦いということになる。そして、その事業や投資を成功と呼べるようにするためには、これからの自分自身の動き次第に関わってくるのではないだろうか。

すぐに結果を追い求めたところで、目に見えた成果は見えても長期的な成果は見えることができない。ある程度年数が経ったとき、後ろを振り返って「やってよかった」と思えるので合えば、それは成功なのではないだろうか。カズにとって、イタリアの1シーズンは決して満足いくものではなかったのだろう。ただ、20年以上経った今、日本中のファンに愛されるカズを見れば「これからの自分次第」という言葉が持つ重さを実感できる。(ZUU online 編集部)


Source: 株式投資
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