堀江貴文と中島聡が検証。「自動運転」の時代はそこまで来ている

堀江貴文と中島聡が検証。「自動運転」の時代はそこまで来ている

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メルマガ『堀江貴文のブログでは言えない話』も大好評な、出版やビジネスにと精力的に活動を続けるホリエモンこと堀江貴文さん。そんな堀江さんの人気YouTubeコンテンツ『居酒屋ホリエモンチャンネル』に、メルマガ『週刊 Life is beautiful』の著者で世界的プログラマーの中島聡さんがゲストとして登場しました。いま話題の仮想通貨から自動運転車まで、そう遠くはない未来についての話が次々と飛び出します。第2回目の今回は、近く実現すると言われている自動運転車の将来性について、堀江貴文さんが中島さんと夢のある未来について語ります。

これからは「パーソナルモビリティ」の時代がやってくる?

中島:これからの仮想通貨は、いろいろと面白いことが出てくるという話はしましたが、僕としては他にも興味のあるテーマがいくつかあるんですよ。例えば、自動運転の時代になった時に町はどうあるべきか、とか……。

堀江最近の中島さんのメルマガには、よくテスラの話が出てきますよね。先日も、自動運転のUBERが死亡事故を起こしたってニュースがありましたけど……。というか僕、バッテリー問題の解決方法を思いついたんですよ。それは何かというと、パーソナルモビリティなんですよ。

ちょうど中島さんが書かれていたメルマガの内容にもマッチするんですけど、要は新しい都市を作るという話があったじゃないですか。だけど、それってインドや中国とかでしか実現不可能で、それが日本でできるかというと無理な話じゃないですか。既存の都市にあるものをリデザインして、どうやれるかと考えた時に、僕はパーソナルモビリティがいいんじゃないかと思ったんですよ。

利用者ごとにパーソナライズされていて、例えば高齢者だったら車いす型に近いものだったり、若者だったらセグウェイ型に近いものとか。これを時速6キロぐらいのスピードで自動運転させるんです。

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この前、エストニアのベンチャーで、ラストワンマイルの配送ロボットを作っている会社があったんです。そこでは、乳母車ぐらいの大きさのクーラーボックスを作って、ピザの宅配とかをやっているんですよ。で、時速は6キロまでしか出なくて、歩道を走るんです。ある都市に導入するときには、その街のマッピングをするんですよ。一度全体を走らせてみて「ここに横断歩道があるから、そこで一旦停止して、右左を用心深く見て、車や人が来なかったら、横断歩道を渡って……」ということを、あらかじめやっておくんです。

この配送ロボットは、可視光カメラと赤外線カメラとミリ波レーダーと超音波スキャナーしか積んでいないんです。ライダーはいないんですよ。時速6キロしか出ないから、それで充分なんですよ。ウェブカメラも搭載されていて、集中管理できるんです。そもそも中に入っているものは、ピザとかなんで、盗まれても被害はほとんどない。現地では生鮮食料品をコンビニから宅配するとか、そういう用途で使われているらしいんですよ。

中島:それは、もう実際に始まってるんですか?

堀江全世界、十数か所の都市で、実用化されているんです。エストニアのベンチャー企業が、それを作っていて「うわっ、これ面白いわ」「日本でもやろう」って今思っているんです。そんなレベルの自動化でいいんですよ。スピードも出さなくていいから、ライダーもいらないと。

中島:それだったら、長距離も行かないから……。

堀江そう。長距離も行かないから高性能のバッテリーはいらない。リチウムバッテリーでもいいけれど、昔ながらの鉛蓄電池でもいいんじゃないかっていうくらいで。これだったらバッテリー問題も気にしなくていいわけです。

それと、自動運転車になると何がいいかって言うと、比較的輸送密度の低い地域でも、自動運転車になれば、輸送密度を上げられると思うんですよ。大体道路って、複線可能じゃないですか。でも鉄道は、田舎のローカル線とかに行くと単線だったりして、離合が難しくてできなかったりする。でも、もし自動運転車が普及していけば、でっかいバスみたいなのを作って、今のお年寄りとか障害者の優先席みたいな場所を作って、ワイヤレス充電のスポットみたいにして、そこにガチャンとそのパーソナルモビリティが繋がるようにして……。

中島:そのまま乗り込んで?

堀江そう。そういうフリーアクセスのバスに改造すればいいんじゃないかと。あとは、エレベーターが少ない地下鉄とかでは難しいかもしれないけど、駅の改札口とかも、もう自動改札機をなくしちゃうと。それはもうAIで分かるじゃないですか。そういう風にパーソナルモビリティと公共交通をうまく組み合わせることで、既存のインフラをさほど改造せずに、快適な自動運転のシステムを作れると思うんですよ。

中島:なるほどね。

堀江この前、ウィラー・アライアンスという、高速バス日本最大手の会社の社長にインタビューしたんですけど、これがすごく面白くて。その会社は、京都丹後鉄道という田舎のローカル線の運営権を買ったんです。「どうするんですか?」と聞いてみたら「田舎のローカル線は、運転間隔がすごく長いん。なぜかというと、人が乗らないから。人が乗らないから、さらに運転間隔が長くなるんですけど、だったら運転間隔を短くしてあげればいいんです」って言うんですよ。だから田舎のバスだって、例えば10分間隔で来るんだったら、みんな乗りますよ。

中島:そうですよね。なかなか来ないから乗らないわけで。

堀江そう。でも自動運転車になったら、労働者の問題が解決するんで、運転間隔を短くすることができるんです。

中島:そうですよね。あと、車両を長くする必要もなくなりますね。たとえば、10両編成で走っている路線でも、実は2両編成でもいいわけですよ。ただ運転士の数は、10両でも2両でも一人は必要だから、2両では走らせていないだけで。でも自動運転になれば、それは関係なくなるから、乗客が少ない時間は1両で走ればいいわけですよ。その代わり、もうほんとに5分おきに来ると。

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堀江そういう世界が実現すれば、パーソナルモビリティに乗っている時間っていうのは、もう自分の時間なんですよ。だって、今までのように車を運転する必要がないから。

中島:そうですね、他のことができる。

堀江移動しながらスマホを見てたりとか、スマートグラスで漫画見てたりしてもいいんですよ。僕が思うに、それが理想の社会なんじゃないかなと思っていて。だから、パーソナルモビリティが来ると言われている今の時代って、スマートフォン登場以前のPDAって言ってたあの時代と一緒かなって。当時、ザウルスとかニュートンとかブラックベリーとかあったじゃないですか。あの時代ですよ。 

もう乗り物に椅子は要らない?

中島:ひょっとしたら、パーソナルモビリティが普及したら、バスの中には椅子は要らないですよね。みんなが持ってるわけだからね。

堀江そう、みんなが持ってるんですよ。で、これは一大マーケットになると僕は思っています。なぜかというと、みんな椅子をパーソナライズしたいから。

中島:そうでしょ。それこそVRグラスを着ける人がいたり……。

堀江そうそう。で、iPhoneのように1人1台は絶対に持つし、人によってはもしかしたら3台持ちとか2台持ちの人も出てくるんで、Appleのような会社が2~3社は商売できる余地があるっていう……。

中島:ありえるかもね。すっごくいい椅子にして、自宅に帰ってもその椅子に座ってるって人も現れるでしょうね。

堀江レストランとかに行っても、「えっ? 席に座るの?」って感じで。

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中島:「オレ、マイ椅子持ってきたから」ってね。

堀江「おまえ、何? 昭和の椅子座ってんの?」みたいな。

寺田:超高級感のある椅子に座ってる人とかも出てきそうですね。

中島:それで、そこにマイ醤油とかも入ってて……。

寺田:めっちゃいい、それ(笑)

堀江でも、そんな感じになると思いますよ。

中島:そうですね。今でも例えば、家はすごく狭くて貧乏な暮らしをしているのに、車だけは良くて、車の椅子が一番いい椅子という人が、いるじゃないですか。それがその時代になると、パーソナルモビリティが一番いい椅子になってくるかも。

堀江そうなんですよ。だから自動車とかも、ミニバンでも、6人とか7人とか乗れるじゃないですか。でも、1人で運転してたりするでしょ。だから、要はピークシフトじゃないけど、月に1回ほど家族旅行に行くためだけにミニバンを買って、実際は空気を乗っけて運転してるわけじゃないですか。それって、めちゃくちゃ無駄じゃないですか。ほとんどは一人で移動してるんだから。

中島:レンタカーを借りればいいじゃという話もあるかもしれないけど、あれも椅子が汚かったりするのが嫌だから。あと、知らない人が座ってたところに座りたくないって人も、いるかもしれないからね。

堀江それも解決ですよ。

中島:いろんな意味で解決するかも。(第3回につづく)

撮影:上岡伸輔


……と話の尽きないお二人ですが、対談はこのあと最終回の第3回の記事に続きます。堀江さんがブログでは書けないとっておきの情報を毎週月曜日にお届けしているメルマガ『堀江貴文のブログでは言えない話』のご登録はコチラから。また、IT業界から日本の原発問題まで、感情論を排した冷静な筆致で綴られる中島さんのメルマガ『週刊 Life is beautiful』のご登録はコチラ。どちらのメルマガも初月無料ですので、この機会にぜひご登録してみてはいかがでしょうか。まだまだ続くお二人の熱いトーク、4月中にお二人のメルマガにご登録いただくと今回のトークのフルバージョンを全文お読みいただけます。それでは近く公開の第3回をお楽しみに!

 

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