東京為替見通し=ドル円、米中貿易摩擦懸念後退で底堅いも伸び悩むか

東京為替見通し=ドル円、米中貿易摩擦懸念後退で底堅いも伸び悩むか

 NYタイムの為替市場は、米中貿易戦争への懸念が後退していることで米株が大幅高となり、クロス円は全面高になった。ユーロ円は2月21日以来の高値132.62円、ポンド円は2月9日以来の高値152.14円、豪ドル円は3月15日以来の水準となる83.38円、NZドル円は2月21日以来の高値79.15円まで上昇した。ドル円は107.40円まで上昇した。ノボトニー・オーストリア中銀総裁が「欧州中央銀行(ECB)は資産購入プログラムを年内に終了する見込み」、「(預金金利、主要政策金利の引き上げ)違和感はない」」と発言したことで、ユーロドルは3月28日以来の高値1.2378ドルまで上昇した。マカファーティ英MPC委員の「イングランド銀行は、追加利上げを遅らせるべきではない」という発言を支えにポンドドルは1.4188ドルまで上昇した。
 米中貿易摩擦の激化懸念後退で、ドル円は底堅い動きが見込まれるも、シリア情勢などの地政学的リスクを意識した円買いも根強く、強弱材料が入り交じる中で方向感に欠ける値動きが見込まれる。ドル円は今月に入って上値が抑えられている107円半ばを超えられるかどうかがポイントになりそうだ。同水準を突破できれば108円大台を意識した動きに持ち込める可能性はある。ただ、同水準で引き続き上値の重さが確認されれば、直近のレンジ106円後半-107円半ばでの動きが続くか。
 また、今晩の米3月消費者物価指数(CPI)の発表や米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録公表を前に、手控えムードが強まる可能性もある。先週末の3月雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが予想比で大幅に鈍化したのは天候要因によるもので、賃金の伸びは加速したが、利上げ加速のハードルは高くなったとも見方も多く、CPIの結果に注目が集まっている。
Source: zai fx news


Source: 株式投資