NY為替・12日=円売り先行も、徐々に勢いは衰える

NY為替・12日=円売り先行も、徐々に勢いは衰える

 NYタイムの為替市場は、シリア情勢の緊迫感がやや和らいだことでリスク選好の円売りが先行したが、午後にかけてはその勢いは衰えていった。ダウ平均は一時400ドル高超まで強含み、米10年債利回りが上昇するのを眺めても、ドル円は107.43円まで上値を伸ばした後は107円前半でのもみ合いとなった。シリアへの米軍事行動に対してトランプ大統領はやや態度を軟化させるツイートをしたが、米国の最終決定はまだであり、依然として中東情勢への注意は必要か。米軍はシリアの8つの施設を攻撃目標としている、という一部報道も伝わった。
 ユーロ円は、ロンドン午前の131円後半から132円前半を回復。約2カ月振りの水準152.88円まで買われたポンド円は、152円半ばまで押される局面はあったが底堅さは維持された。豪ドル円は83.31円、NZドル円が79.19円までレンジの上限を広げた。加ドル円は85.32円と2月15日以来の高値まで上値を伸ばした。
 ロンドン午前の弱いユーロ圏2月鉱工業生産を受けて上値重く推移していたユーロドルは、NY勢参入後も弱含み、1.2300ドルまで下押しした。3月の欧州中央銀行(ECB)議事要旨で金融緩和策の継続が確認されたことも重しとなった。ただし、昨年5月以来のユーロ安0.8643ポンドまで売り込まれたユーロポンドに買い戻しが入ると、ユーロドルも1.2330ドル台を回復した。
 ロンドンフィックスにかけてのユーロ売り・ポンド買いや、ポンド円の底堅さに支えられて、ポンドドルは約2カ月ぶりの水準1.4247ドルまで上値を伸ばした。
 オセアニア通貨は対ドルでも底堅く、豪ドル/ドルは0.77ドル半ばで下げ渋り、NZドル/ドルが0.7370ドル台で小じっかり。
 一時66ドル付近まで下落したNY原油先物が67ドル台を回復し、産油国通貨の加ドルも対ドルで1.25加ドル前半から1.25加ドル後半の加ドル高・ドル安方向で取り引きされた。ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が「北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉には進展がみられる」と述べたことも、加ドルを下支えた。
 6時現在、ドル円は107.30円付近、ユーロドルが1.2325ドル近辺、ユーロ円が132.29円前後で推移。
Source: zai fx news


Source: 株式投資