クレジットカード8種比較——年会費、ETC、還元率、旅行保険ほか
クレジットカード8種比較——年会費、ETC、還元率、旅行保険ほか
年会費や還元率、旅行傷害保険が付帯しているかどうかなど、各社が発行するクレジットカードの強みは異なる。クレジットカードによって保有者層にも違いがあり、特徴を比較しながら自分にあった1枚を選ぶことが肝心だ。
専用サイトでのネットショッピングで最大17.5%還元 オリコカード THE POINT
オリエントコーポレーションが発行するクレジットカード「オリコカード THE POINT」は、還元率が1.0%から2.2%と高めであることがほかのクレジットカードとの比較ポイントになる。また、オリコカードが運営する会員限定ショッピングモール「オリコモール」でネットショッピングをすると最大で17.5%還元される。
年会費が無料であることなども人気の理由の一つだ。オリコカードを申し込む際にはETC(自動料金収受システム)カードの発行申請も行うことができ、ETCカードの年会費も無料になっていることも、ほかのクレジットカードとよく比較される点だ。ETC料金でもポイントが貯まる。
オリコポイントはさまざまな商品などとの交換や別サービスへのポイント移行も可能だ。例えば交換商品では、Amazonギフト券やiTunesギフトコード、nanacoギフト、Tポイント、すかいらーくご優待券などがラインアップされている。楽天スーパーポイントのほか、JALやANAのマイレージへのポイント移行も可能となっている。
海外での旅行傷害保険を付帯しサポートデスクも利用可能 三井住友VISAクラシックカード
三井住友銀行が発行するクレジットカード「三井住友クラシックカード」も人気のクレジットカードの一つ。還元率は0.5%〜1.0%ほどで、年会費は1350円(初年度無料)。海外旅行傷害保険が充実しているほか、世界200以上の国・地域で利用可能であることも魅力の一つ。
このクレジットカードは安全管理面からも取り組みが行われている。偽造などを防ぐICチップを搭載していることはもちろんのほか、不正利用防止のためにクレジットカードに顔写真を付けることもできる。この点も他のクレジットカードとの比較ポイントだ。
また三井住友カードを保有していると、世界の主要都市で開設されている支援デスクで、クレジットカードやパスポート紛失の際に日本語でサポートを受けることが可能となっている。他社カードと比べてもサポート面が充実している。
クレジットカードを利用した場合、消費税込みで1000円当たり1ポイントが貯まる。ポイントはANAマイレージや楽天ポイントに移行できるほか、電化製品など100商品以上の中から景品と交換することもできる。キャッシュバックやギフトカードとの交換も可能だ。
楽天グループの各種サービスで獲得ポイントアップ 楽天カード
楽天グループが発行するクレジットカード「楽天カード」は、還元率が1.0%〜3.0%と高い上、年会費がずっと無料であることを喜ぶ保有者も多い。海外旅行傷害保険が標準で付帯されており、楽天グループの電子マネー「楽天Edy」の支払いにも使うことが可能だ。
楽天グループが展開する楽天トラベルや楽天市場、楽天ダイニングなどで利用すると、通常よりも多くのポイントが貯まる。貯まったポイントは楽天グループのウェブサービスなどで利用できるほか、マクドナルドやミスタードーナツなどのファーストフード店、大丸や松坂屋などの百貨店などでも利用できる。ほかのクレジットカードと比較して、この使いやすさを選んだ理由に挙げる人も多い。
クレジットカード保有者に対するサポートとして、カードが盗難された場合の盗難保険を用意しているほか、クレジットカードを使って購入した商品が届かない場合には支払い料金の請求を取り消す仕組みになっている。不正利用の監視や検知にも定評がある。
そのほか、海外レンタカーを10%割引、Wi-Fiルーターレンタルを15%割引、手荷物宅配の優待サービスを利用でき、旅行によく行く人にも適したクレジットカードと言える。
Tポイントをたくさん貯めたいならこの1枚 Yahoo!JAPANカード
ヤフーの連結子会社であるワイジェイカード株式会社が発行するクレジットカード「Yahoo!JAPANカード」は、特にTポイントが貯まりやすいことが特徴だ。クレジットカードでの支払い利用100円ごとにTポイントが1ポイント貯まり、Yahoo!ショッピングを利用すればTポイントは3倍となる。
Yahoo!グループのオークションサイト「ヤフオフ」を利用する場合に本人確認が不要となることも特徴の一つ。このクレジットカードで支払い購入した商品のトラブルを補償する「プラチナ補償」(月額490円)にも加入できる。修理や補償、宅配、盗難などのほか、交通トラブルの見舞金や車上荒らし被害、旅行キャンセルなど全18種類の補償に対応している。これらの補償はほかのクレジットカードと比較するとかなり手厚い部類に入ると言える。
公共料金や税金の支払いでこのクレジットカードを利用した場合にもTポイントが貯まる。ふるさと納税をしたケースも対象に含まれる。Yahoo!JAPANカードに付帯するETCカードの年会費は1枚あたり500円。
ポイント還元率1.0%〜2.5%と高め JCBカードW
ジェーシービーが発行するクレジットカード「JCBカードW」はポイント還元率が1.0%〜2.5%と高めに設定されている。39歳以下でかつウェブ入会限定のクレジットカードとなっている。年会費が無料な点も、有料で年会費がかかるクレジットカードと比較するとプラス要素となっている。
「毎日のお支払いでポイントが貯まる」がJCBカードWの一つのテーマ。例えば、スターバックスやセブンイレブンでの買い物では通常1000円で1ポイントのところ、さらに1ポイントが加算される。インターネットショッピングでこの同社のクレジットカードを利用した場合は、最大でポイントが20倍となるプログラムも用意されている。
貯めたポイントは、例えば1050ポイントでJCBギフトカード5000円分(1000円券5枚)、1ポイント3.5円分のアマゾンパートナーポイント、2800ポイントで東京ディズニリゾートのパークチケット2枚と交換することが可能だ。
優待レストランや百貨店で割引サービスやポイントアップ エポスカード
エポスカードが発行するクレジットカード「エポスカード」は、優待店舗1万店や年会費永年無料を強みの一つに保有者を増やし続けている。
優待店でこのクレジットカードを使うと獲得ポイントが増える。大手レストランチェーン「ロイヤルホスト」や居酒屋チェーンの「魚民」や「白木屋」などのほか、HISやAPAホテル、タイムズ駐車場などさまざまな業種で優待店が存在する。マルイのネット通販や店舗での買い物でも割引などの特典が用意されており、ほかのクレジットカードと比較しても女性にも人気のクレジットカードとなっている。
獲得したポイントは、別途申し込みを行うことで発行される「エポスVISAプリベイトカード」に移行することで、VISA加盟店での支払いに活用することができる。VISA加盟店は現在全国に3800万カ所ほどある。そのほか、全国共通ギフトカードやスターバックス商品券などとも交換できる。JALやANAのマイルにも移行可能だ。
自社ネットショップでポイントをどんどん貯める 三菱UFJニコス VIASOカード
三菱UFJニコスが発行するクレジットカード「三菱UFJニコス VIASOカード」は、「年会費無料」「最短翌営業日発行」「ネットショッピングでポイント最大10%」などをキャッチコピーに会員数を増やしている。最大2000万円の海外旅行傷害保険サービスも付帯する。
同社が運営するネットショップ「VIASO eショップ」においてこのクレジットカードで支払い手続きを行うと、通常のネットショッピングで貯まる1%分とVIASOポイント0.5%、さらにVIASOボーナスポイントとして1.0%が加算され、支払い価格に対する還元率は合計で2.5%になる。ETCや携帯電話会社などの特定加盟店で利用すると、獲得ポイントは2倍になる。貯まったポイントは1ポイント1円としてキャッシュバックされる。
年間限度額100万円のショッピングパートナー保険サービスも提供している。対象となるのはこのクレジットカードで購入した商品で、購入から90日以内におきた破損や盗難で受けた損害を補償する。カードがオンラインショッピングで不正利用されたときの被害を補償する「NICOSネットセーフティサービス」も用意されている。ほかのクレジットカードと比較しても、補償面で遜色は感じられない。
WAONカードの機能も搭載し主婦層などに人気 イオンカードセレクト
イオンクレジットサービスが発行するクレジットカード「イオンカードセレクト」は、キャッシュカードとクレジットカード、電子マネーWAONが統合されたカード。特に主婦層から大きな支持を集めている。
このカードを保有していると、イオン銀行の普通預金金利で優遇が受けられる。具体的には、イオン銀行の普通預金金利が年0.1%になる(2018年3月現在)。イオングループの店舗で買い物をした場合に獲得ポイントが増えることも、主婦層などに喜ばれるポイントの一つだ。CMなどでお馴染みの「お客さま感謝デー」(毎月20日と30日)には買い物代金が5%割引になる。そのほか、55歳以上の会員を限定にした特典も用意されている。
このカードを持っていると、WAONでの買い物ができるほか、チャージする際にも200円ごとにWAONポイントが貯まる仕組みになっている。また公共料金の支払いに利用した場合にも5WAONポイントが貯まる。これらは支払い件数ベースで付与される仕組みだ。(岡本一道、金融・経済ジャーナリスト)
Source: 株式投資