【NY為替オープニング】日米首脳会談控え通貨戦争への懸念でドル伸び悩む
【NY為替オープニング】日米首脳会談控え通貨戦争への懸念でドル伸び悩む
●ポイント
・(18日まで)日米首脳会談
・クドローNEC委員長
「米国がTPPに再加盟するには、現状から大幅改善されることが条件に」
・1-3月期GS、1株利益6.95ドル(予想5.58ドル)
・中・1-3月期GDP:前年比⁺6.8%(予想:+6.8%、10-12月期:+6.8%)
・中・3月鉱工業生産:前年比⁺6.0%(予想:+6.3%、2月:+6.2%)
・中・3月小売売上高:前年比⁺10.1%(予想:+9.7%、2月:+9.4%)
・ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁講演(経済見通し)
・クオールズ米FRB副議長(銀行監督担当)が下院金融サービス委員会で証
言
・ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演
・エバンス米シカゴ連銀総裁が討論会参加(経済見通しと金融政策)
・ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
・IMF世界経済見通し「2018年、2019年の世界経済成長見通し、3.9%で変わらず」
「米国2018年2.9%(1月時点2.7%)、2019年2.7%(2.5%)へそれぞれ引き上げ」
17日のニューヨーク外為市場では通貨戦争への懸念や日米首脳会談を控えて、ドルの上値が抑制される展開が続くと見る。ただ、予想を上回る米国の企業決算は投資家心理を引き続き支える。ゴールドマンサックスの1-3月期決算は、1株利益6.95ドルと予想5.58ドルを上回った。配当も引き上げ。また、米国はタックスリターンの期限を迎える。2017年度の納税用の資金調達を目的とした売り圧力が後退することも金融資産市場を支える。
貿易戦争や中東情勢へのリスクは存続。トランプ大統領はロシアや中国を通貨切り下げを行っていると非難し、新たな通貨・貿易戦争を開始。しかし、実際には人民元は対ドルで上昇。2017年のロシア・ルーブルは対ドルで9%下落した。しかし、米国が導入した追加制裁がロシア経済を悪化させるとの警戒感がルーブル売りにつながったためだ。一部の通貨ストラティジストは、トランプ大統領のツイートは米国が依然、ドル安を望んでいる証拠だと見て、ドル売り持ちを推奨している。
トランプ大統領は安倍首相と18日までフロリダで会談を実施する。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)、北朝鮮問題など議題は山積み。トランプ大統領は依然、2国間の貿易協定を好んでいるが、対中ヘッジとしてTPPも選択肢として考えている。ただ、TPPへの米国の参加は、現在の内容からかなり改善されることが条件となる。
トランプ大統領は、PIMCOのクロリダ氏を米連邦準備制度理事会(FRB)副議長に指名。実用的、実質的なFRBが予想されている。本日は、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁が講演を予定しているほか、エバンス米シカゴ連銀総裁が討論会参加。また、クオールズ米FRB副議長(銀行監督担当)が下院金融サービス委員会で証言を予定している。住宅や鉱工業生産も予想を上回り、FRBの緩やかな利上げ軌道を正当化。ドル買い材料となる。
・ドル・円は、200日移動平均水準の110円45銭を下回っている限り下落基調。
・ユーロ・ドルは、200日移動平均水準の1.1982ドルを上回っている限り上昇が予想される。
ドル・円107円09銭、ユーロ・ドル1.2368ドル、ユーロ・円132円45銭、ポンド
1.4336ドル、ドル・スイスは0.9626フランで寄り付いた。
Source: zai fx news
Source: 株式投資