富裕層が高級車を買う本当の理由
富裕層が高級車を買う本当の理由
高級外車はお金持ちにとって必須のアイテムと言えます。輸入乗用車で人気が高いのはBMW、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、アウディですが、やはりセレブや芸能人が乗っている車を見るとつい買いたくなってしまいませんか?
外車に乗った自身の姿を想像するのはとても魅力的なことです。しかし、富裕層はただ見栄を張るためだけに高級車を買っているわけではありません。富裕層は物の価値を最大限生かそうと、高級車が生み出す広義の「利益」を冷静に判断し、車を選んでいるのです。
この記事では、高級車が持つステータス・資産としての活用方法・負担軽減効果という3つの面から紹介します。「車に興味がないし必要だと思っていない」という方も、ぜひ参考にしましょう。
自身のステータス、信頼性を表す大切なアイテム
高級車を持つと高いステータスを持つことをアピールできます。「ステータス」という言葉は「見栄」と混同されがちですが、実は違います。
見栄:外見をよりよく見せようとする態度
ステータス:社会的地位や身分
見栄を張ることは「身の丈以上のものを他人にアピールすること」です。ステータスを示すことは「本来の地位を見せること」で、2つの語句の意味には違いがあるのです。他人からの評価を大切にする富裕層は、自分のステータスに合った高級車を持っています。
高級車を持つと、同じ富裕層の人脈を広げる際のきっかけにもなるでしょう。共通の趣味や価値観を持っていることは、どのような場所においても人間関係を良好にしてくれます。
富裕層は高級車を資産と考えている
高級車は乗るためだけのものと思っていませんか?富裕層にとって高級車は乗るためのものであり、かつ「売るためのもの」でもあります。つまり、富裕層は高級車を耐久消費財で、かつ資産とも捉えているのです。では、資産の意味を改めて考えてみましょう。
資産とは「お金を生み出すもの」です。高級車がお金を生み出すのは、購入した時よりも高く売れた場合や、他人に貸して収益が入った場合などが考えられます。そして、前提として最も大切なのは、資産価値が目減りしないことでしょう。
ケース1:300万円の車を購入して、10年後に100万円で売却
ケース2:1,000万円の高級車を購入して、10年後に800万円で売却
極端な例ですが、ケース1では10年後の価格が購入時の1/3まで下がっています。一方でケース2では売却時の価格が購入時の4/5。収支を見てみると、実はどちらも200万円が手元から出ていった計算です。同じ200万円の支出なら高級車を買いたいと思う人がほとんどではないでしょうか。多くの人が購入時の価格だけを見ていることに気づかされます。
常に売却時の価値を考えながら資産を購入することは、富裕層に必須のスキルであると言えるでしょう。年月が経っても値落ちしない希少で手に入りづらいモデルを買うと高級車が資産に化けます。高級車を購入する前にはその時の価値だけでなく、将来的な資産価値も比較検討してください。
高級車の場合は「早く手に入れること」そのものが価値の高いことです。新品で他人よりも早く手に入れた車は手放しても売却益が得られる可能性があります。車によっては新車よりも中古車の方が高値で売れることもあります。
高級車を購入すると負担軽減になる
富裕層の中には高級車を負担軽減目的で購入している人もいます。高級車を社用車として購入すれば必要経費に計上できます。つまり、値段の高い車を購入すれば利益を減らすことができます。例えば、普通法人の法人税23.4%です。利益を1,000万円減らすと、234万円分の負担軽減効果があります(2018年4月1日以後に事業を開始した会社の法人税は23.2%)。
また、減価償却の関係も考慮する必要があります。新車の場合は耐用年数が6年で、購入してから6年に分けて減価償却費を計上する決まりです。つまり、新車を購入しても思ったほどの負担軽減効果は得られません。
そこでお勧めしたいのが中古車です。中古車を購入した場合は、購入するまでに償却した年数を引いて減価償却費を計上します。法人の減価償却費は定率法を用いて計算しますが、4年を経過した資産は残り2年分の減価償却費を一括して計上することができます。
高級車を有意義に使おう
高級車は単に乗るだけでも十分に価値があるでしょう。しかし、常に価値を生み出すように意識すれば高級車を選ぶポイントは大きく変わります。高級車を選ぶときはステータスを示す上で十分な車であること、資産価値が下がらない車種を選ぶことを重視しましょう。
見栄で車を買ってしまうと、高級車を有意義に使えないだけでなく、身の丈に合わない出費につながります。高級車はしっかりと目的を持って購入しましょう。(提供:プレミアサロン)
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Source: 株式投資