新体制初の日銀金融政策決定会合で新副総裁が反対票を投じてもドル円はレンジ継続か

新体制初の日銀金融政策決定会合で新副総裁が反対票を投じてもドル円はレンジ継続か

昨日の海外時間には、ECB理事会で「ECBは引き続き為替レートを監視する」とされたことからユーロ売りが強まりました。一方ドル円は狭いレンジ内での取引が続きました。

今後の見通し

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(画像=PIXTA)

今日は、日銀金融政策決定会合が開催されています。今回は黒田総裁の新しい任期最初の会合で、2人の副総裁が就任して初めての決定会合となることもあって、特段の決定は行われないと見られています。そのため、物価見通しの変更、具体的には2%の目標達成時期を再び後ずれさせるか、が注目です。またその場合、新任の若田部新副総裁が現状維持に反対する可能性も指摘されています。ただその場合でも為替相場に大きな影響はないと見られます。

ドル円109円台半ばで伸び悩み、戻り売り

150.80円で作ったポンド買い、円売りのポジションですが、夕方の下げで一旦損切りライン付近まで下落しましたが、すぐに反発したことから損切りませんでした。その後高値を更新したものの、再び下落を開始したことから152.40円で利食いました。本来損切りラインまで下落したところで決済すべきではありますが、利食いの逆指値であったことと、動きが速かったことから一旦様子見をしました。ドル円は109円台半ばで伸び悩む展開となっていることから、109.40円付近までの戻りがあればドル売り円買いのポジションを作ります。損切りラインは109.70円に置いて、108円台半ばでの利食いを目指します。

海外時間からの流れ

欧州時間、序盤はもみ合いとなったが、米長期金利が低下を始めると円買いが優勢となって、ドル円は109.10円付近まで、ユーロ円は132.70円付近まで下落しました。この間ユーロドルは1.2170台を中心としたもみ合いが続きました。

ECB理事会は予想通り金融政策の据え置きを発表、ドラギ総裁の会見では「引き続き堅調で広範な景気拡大が続くとの見通し」とされたことから一旦ユーロ買いが強まって、ユーロドルは1.2200台まで、ユーロ円は133.20円台まで上昇しました。しかし「ECBは引き続き為替レートを監視する」「潤沢な金融緩和が依然必要」などとされたことからユーロ売りが強まって、ユーロドルは1.2090台まで、ユーロ円は132.20円台まで下落しました。この間ドル円は対ユーロでドル買いが強まったことから109.40円付近まで上昇しました。

NY時間午後にかけて、一旦ドルは売り戻され、ドル円は109.10円台まで下落し、ユーロドルは1.2130付近まで上昇しました。その後、各国株価が上昇したことからドル買いが強まって、ドル円は109.40円付近まで上昇し、ユーロドルは1.2090台まで下落しました。

東京時間にはいってからは、米長期金利が低下していることから円買いが優勢となっています。

今日の予定

今日の海外時間に独・4月雇用統計、英・第1四半期GDP、ユーロ圏・4月業況判断指数、米・第1四半期GDP/個人消費/GDP価格指数/コアPCE(速報値)、米・4月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)の発表が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp


Source: 株式投資
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