見逃していない?家賃収入のある人が計上できる経費いろいろ

見逃していない?家賃収入のある人が計上できる経費いろいろ

家賃収入を得ている不動産オーナーにとって、悩みの種といえば「税金」です。節税の方法にはいろいろありますが、まずは賃貸経営における経費を漏れなく計上することが大切です。

ここでは不動産投資における経費にはどのようなものがあるのか、確認してみましょう。

家賃収入に関わる基本的な経費

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(写真=BurAnd/Shutterstock.com)

まずは一般的な経費から説明していきましょう。

1)租税公課
租税公課とは、税金の支払いのことをいいます。賃貸経営においては、固定資産税・都市計画税、不動産購入時に支払う登録免許税や不動産取得税、不動産所得に対して課される個人事業税が経費となります。

2)損害保険料
建物に対して掛けた火災保険や地震保険などの保険料は経費となります。

3)減価償却費
アパートやマンションなどの建物は、時間の経過とともに劣化して価値が減っていきます。このような資産を「減価償却資産」といいます。減価償却資産を購入した場合は、その全額を取得した年にいっぺんに経費計上することはできません。減価償却資産ごとに定められた耐用年数の分だけ、分割して必要経費とすることが定められています。

たとえば残り耐用年数10年、価格2,000万円の建物を買ったら、1年に200万円ずつ、10年にわたって減価償却費を計上していきます。

4)修繕費
修繕費については、原状回復工事やエアコンの交換など、日常の修繕のためにかかった費用はそのまま経費となります。

一方、建物に新たな価値(避難用階段など)を加えたり、壁を張り替えて建物の耐久性を高めたりした場合の費用は修繕費にはなりません。このような費用は「資本的支出」と呼ばれ、減価償却費として数年間にわたって経費計上することになります。

5)借入金利子
賃貸用の不動産を購入するためにローンを組んでいる場合、毎月のローン支払額のうち、利子にあたる部分は経費となります。元本の返済にあたる部分は経費とはなりません。

6)管理手数料、広告費
物件の管理を不動産管理会社に頼んでいる場合、管理会社に支払う毎月の管理手数料、入居者募集時にかかる広告費や契約事務手数料なども経費になります。

7)消耗品費
文房具や名刺、印鑑、物件に取り付ける電球など、賃貸経営に必要な備品や消耗品にかかった費用も経費になります。

8)水道光熱費
アパートやマンションの共用部分に必要となる電気代や水道料金は経費になります。

賃貸経営と生活の両方にかかる経費はどうする?

一つの支出項目のうち、業務(賃貸経営)に使ったものもあれば、個人的に使ったものもあるという場合、業務に使った分だけを経費として計上することができます。

たとえば物件を見に行くのに自分の車を使うことがありますが、この場合はガソリン代を経費として計上できます。ガソリン代のうち、どれくらいを業務に使ったのか判断するのは難しいところですが、走行距離や日数(1ヵ月のうち3日間を使用など)によって割合を出して計算します。

携帯電話代金やインターネット接続料金なども同様に、賃貸経営のために使った分だけを経費として計上できます。

こんなものも賃貸経営の経費になる!

必要経費とすることができるのは、家賃収入を得るために直接必要になった費用です。したがって、賃貸経営の知識を得るために買った書籍・雑誌、不動産会社などが主催する投資家向けセミナーの参加費も経費となります。

また不動産オーナーにとって、他のオーナーとの飲み会などの場は情報交換の機会です。飲み会参加費を「接待交際費」として経費にできます。ただし、「事業を営む上で必要と認められる金額」であることを証明するため、飲み会参加者の名前をメモしておいたほうがいいでしょう。

家賃収入に関わる経費はすべて領収書を残しておく

使った経費が不動産所得に関するものと証明するためには、請求書や領収書、振込の記録が記帳された預金通帳などの取引関係書類をきちんと残しておく必要があります。

いざ確定申告のときに領収書が見つからないといった事態にならないように、普段から領収書などをきちんとファイリングしておき、帳簿入力もこまめに行っておくようにしましょう。


Source: 株式投資
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