失敗する前に!マンション経営における「借金」の定義とは

失敗する前に!マンション経営における「借金」の定義とは

あらゆる投資の基本は、「リスクをとってリターンを得る」ことです。そのため、投資は難しくも、おもしろくもあるといえます。裏を返せば、リスクをまったくとることなく、リターンを得ることはほぼ不可能だともいえるでしょう。

ただし、何もせずにリスクを許容するのではなく、あらかじめリスクを減らす努力をすることは可能です。マンション経営の場合であれば、綿密な調査や情報収集、そしてそれらのデータを元にしたシミュレーションなどはまさに、リスクを減らすための行動といえます。リスクを把握して減らすことができれば、より成功確率を高めることも可能です。

もし、そのような努力をすることなく、リスクだけをとってしまえばどうなるのでしょうか。たとえば、マンション経営で心配なのが「借金」です。言葉の意味としては単に「お金を借りること」ですが、「借金」という言葉を聞くだけで、何か悪いことをしている、とにかく背負ってはいけないものというような、ネガティブなイメージを抱く方が多いように思われます。しかし実際は、投資資金として金融機関から融資を受けマンション経営を行うことは、決して悪いことではありません。どちらかといえば、多くのメリットを享受できる有効な投資手法なのです。

【参考記事】マンション経営は失敗しない?ローンで投資をするということ

当然、融資を受けるのであればしっかりと将来を見据えることが大切です。注意したいのは、リスクをそのままにしてリスクを低くする対策を行っていないと、結局は悪い「借金」となってしまうことです。その結果、失敗へと突き進んでしまうことになるのです。

マンション経営で悪い「借金」となってしまった事例

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(写真=pathdoc/Shutterstock.com)

具体的に、悪い意味での「借金」となってしまったケースは次のようなものです。

・投資物件から得られた利益をギャンブルにつぎ込んでしまい、管理費や修繕費など必要な費用を捻出できなくなってしまった。
・郊外の高利回り物件をローンで購入したが、そもそもの賃貸需要が低かったため入居者が1年以上見つからず、持ち出しでの返済が続いている。
・築年数の古い一棟アパートをローンで購入したが、屋根の雨漏りが発生。大規模な修繕が必要となり、高額な出費を余儀なくされた。
・新築の投資用マンションをローンで購入したが、最初の入居者が退去した後大幅に家賃が下がり、返済計画の修正が必要となった。
・賃貸管理を任せるにあたりサブリース契約を選択し、ローンの返済を心配していなかったが、相場より高額な賃料でのサブリースであったため途中入居者が決まらず、事業悪化を理由にサブリース会社からの賃料支払いが停止し、返済が滞ってしまった。

マンション経営における「借金」とは何か?

このような事例があることを踏まえたうえで、あらためてマンション経営における「借金」について考えてみましょう。マンション経営が事業であることを前提にすれば、マンション経営のためにお金を借りることは、借金というより「資金調達」と認識すべきです。つまり、投資資金として金融機関から融資を受け、レバレッジを効かせる形で事業として不動産投資を行うことを指します。

いわゆる「借金」は、あくまで「消費のため」にお金を借りたりローンを組んだりすることです。例えば、趣味や娯楽、ギャンブルのための借金、クレジットカードのリボ払いでの買い物、消費者金融からのキャッシング、自動車ローンなどです。しかし、それらの借金と事業用の融資は性質が異なります。マンション経営のためにお金を借りることは、あくまでも「事業のため」なのです。

「事業のため」とは具体的にどういうことでしょうか。それは、綿密な事業計画のもとに、売上(マンション経営の場合は家賃収入)や経費、金利、税金までを考慮したうえで、採算が合う見込みがあることをいいます。十分な試算をして資金を投資することは、悪い意味での「借金」ではなく、融資であることを理解しておきましょう。

マンション経営において悪い「借金」となってしまう事例を見ると、事業経営としてリスクを見極めるという視点に欠けていたために失敗へといたっています。マンション経営を成功させるには、消費のための借金ではなく、投資のための融資が必要なのだと肝に銘じておきましょう。また、マンション経営は購入前にある程度、精度の高い見立てを立てることが出来る投資です。

事前の堅実なシミュレーションがすべて

マンション経営を実践するにあたり、あらかじめ借金と融資の違いを認識しておくことは重要です。マンション経営という事業のために、レバレッジを効かせられる金融機関からの融資を活用することは、リスクをとってリターンを得る投資の基本から考えても、有効な手立てといえます。その点、単純な借金とは異なります。

そのことをきちんと理解していないと、事業計画に対して甘さが生じてしまうこともあるでしょう。返済できないというのはつまり、シミュレーションが不十分であったことを意味しています。あらかじめ堅実なシミュレーションを重ね、試算をくり返し行った人こそ、融資を上手に活用でき、悪い意味での「借金」となることがないのです。(提供:マンション経営online

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Source: 株式投資
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