「利率」と「利回り」の違い 変動商品はどちらで判断すれば良い?

「利率」と「利回り」の違い 変動商品はどちらで判断すれば良い?

「ZUU onlineプレゼンツ 笑って役だつマネークリニック」2018年4月8日の放送分をお届けします。


橋 ZUU onlineプレゼンツ

篠 笑って役だつマネークリニック


利率,利回り,変動商品
(画像=©朝日放送)

篠 みなさんおはようございます。ファイナンシャルプランナーの篠原充彦です。

「笑って役だつマネークリニック」は、聞きやすい時間帯へお引越し

橋 おはようございます。ABCアナウンサー橋詰優子です。きっと今日初めてこの番組を聴いてくださっているという方も多いんじゃないかと思います。

篠 今日から8時25分!

橋 笑って役だつマネークリニック、これまでは日曜日の朝6時にお送りしていたんですけど、このたび、引っ越してまいりました。

篠 (笑)もっと遅くからスタートしてという声もありましたもんね。

橋 もう少し、聴きやすい時間にならないかなーみたいなリクエストもありまして、こういう形になりました。

篠 ちょうどいい時間じゃないですか?

橋 そうですね。目も覚めて。

篠 ご飯も食べながら。ゆっくりと。

橋 ちょうど半年前にスタートした番組なんですけど、お金に関するいろんな情報を取り扱っております。保険とか、投資信託とか、株式投資とか。もう、ありとあらゆる情報を、篠原さんが詳しくわかりやすく、初心者向けに解説してくださるんですけど。篠原さんは元お笑い芸人。アイスガールでしたっけ?

篠 (笑)いや、もう、それ言わないでください。

橋 (笑)昔2丁目(劇場)にも立ってらっしゃった。それが華麗なる転身。

篠 まあまあ、華麗かどうかわかんないですけど。

橋 今はお金のプロ。各地で講演を行ってらっしゃる、人気のファイナンシャルプランナーでいらっしゃいます。

篠 いやあ、ありがたいですね。

橋 ぜひ毎週この番組を聴いていただいて、一緒に、お金のこと、詳しくなりましょうね。賢くなりましょう!

篠 橋詰さんも、どんどん実行されてますもんね。

橋 この半年で、わたしつみたてNISAやったりとか、本当に劇的に変わってきましたんで。

篠 そうですね。リスナーのみなさんも、ぜひ一緒に実行していきたいなと思ってます。

橋 はい。ZUU onlineプレゼンツ 笑って役だつマネークリニック。この番組では、新時代を生きるための経済、金融メディア、ZUU onlineのサポートのもと、最新の経済や金融に関するニュース、資産形成、保険や税金など、ライフスタイルに役だつ身近な情報、リスナーのみなさまからいただいたお金に関するお悩みや素朴な疑問に、もとお笑い芸人の篠原さんがわかりやすくおもしろくお伝えしていきます。今日も電卓片手にお付き合いください!


橋 さて、今日はリスナーさんから、こんなお悩みが届いていますよ。滋賀県甲賀市、タケナカトシアキさん、30代の男性の方です。

篠 ありがとうございます。

利率と利回りって、どう違うの?

橋 「おはようございます。毎週日曜日楽しみに聴いています。銀行で金融商品の案内掲示を眺めていて、ふと疑問に思いました。今まであまり気に留めず、同じような意味で使ってきた2つの言葉、利率と利回りって、どう違うのでしょうか?スパッとわかりやすく教えていただけますか?」 はあ、鋭い。

篠 なるほど。

橋 利率と利回り、そう言われてみると、あやふやな理解のまま、私もここまできてますね。金融商品の話に、よく出てきますよね。

篠 うん、うん。出てきます。

橋 よく出てくるワードです。パンフレットとか、ホームページとか。スパッとわかりやすく、篠原さん教えていただけますか?

篠 元アイスガールの篠原がお教えしましょう。ググってもいっさい出ないですけどね、アイスガールのことは。

橋 そうですか(笑)。利率と利回りね。

篠 すごい単純で間違いやすいというか、この違いって、けっこう深いんですよ。

橋 そうなんですか。

例えば、投資信託には「利回り」を使う

篠 単純そうで。利率と利回り。

橋 これ、全然違うものなんですですね?

篠 はい。そして表す単位はパーセント。レートなのでパーセントで表します。

橋 両方ね。

篠 両方。スパッと答えると、この番組でも前やりましたように、単利と複利ってやったでしょう?

橋 単純の単に、複雑の複ですね。

篠 単利商品。単利運用商品の収益性を表すときは、利率と言います。そして複利商品。複利の運用商品の収益性を計るときに使うのを利回りと言います。

橋 はあ。じゃあ、投資信託とか、そういうものでは、よく利回りとかいう言葉が出てくるわけですね。

篠 はい。まさにおっしゃるとおりです。ちょっと計算してみましょうか。電卓を片手にみなさんも。

橋 はい、電卓。

篠 マネクリ電卓もあります。単利商品と複利商品の話をしましたけど。たとえば1年複利の商品がありました。そして元本が100万円です。利率が3パーセントです。

橋 利率が3パーセント。

篠 ということは、要は1年間で3パーセントなので、いくらですかね?

橋 3万。

篠 3万円。これが税金を考慮しなかった場合の利息ですよね。

橋 なるほど。

篠 そして、複利商品なので、実際に2年目は、それが合体するんですよ。3万円が100万円に。

橋 元本に付け足される、103万円になるわけですね。

篠 103万円になります。そうすると103万円かける2年目の利息はいくらかというと、3パーセントは変わりませんので。

橋 かける0.03。3万900円。

篠 そうですよね。900円増えましたよね。これをずーっとやっていくと、5年たてば、115万9274円になります。これが複利商品なんですね。ちょっと前に戻ります。今度は単利商品で、100万円で利率が3パーセントということであれば、1年間の利息が3万円ですよね。2年目はまた3万円、単利なので合体しませんので。そうすると5年たったら、115万円になりますよね。

橋 ぴったりですね。

篠 はい、ぴったりですよね。ということは、115万円と複利の場合は115万9274円になったんですよ。単利商品を表すときに、利率と僕はお伝えしましたけれども、単利商品の利率は3パーセントでしたよね。ずーっと3パーセントが5年間増えていきましたよね。じゃあ、利回りは何かというと、複利商品で5年後は結果115万9274円になったんですけど。さて、これを1年に割り戻したら、どれくらいの利回りが出てるかという計算をするんですよ。

橋 3パーセント以上になっているはずですよね。

篠 なっているはずなんです。じゃあ、ちょっと計算してみましょうか?5年間で15万9274円増えたんですよね。

橋 そうですね。

篠 それを5で割るんですね。3万1855円になりました。これが1年間あたりの利息ですよね。それを得るためにかかったお金というのはいくらか、ということで、100万円かかっているわけですよ。元本は100万円なので。それで割ってあげるんですね。

橋 それを割る?

篠 3万1855円割る100万円かける100。3.185パーセント。これが利回りなんですよ。

橋 なるほどね。

篠 5年間複利商品で、実際に運用した結果、1年間の利回りは3.185になったと。

橋 だから年利とかいう言い方をするわけですね。1年にどれくらいかという考え方なんですね。

利回りの方が利率よりも加味するものが多い

篠 今計算したのを、平均利回りと言います。なので、それを得るために、かかったお金で割り戻してあげるんですよ。もうちょっとこれは、難しくなりますけれど、もうひとつ、利率と利回り。じゃあ、こうしましょうか。僕が考え抜いた投資信託を作りました。名前がマネクリファンドと言います。

橋 マネクリファンド。

篠 このマネクリファンドは100万円で売っております。橋詰さんが100万円で購入しました。このマネクリファンドは、1年間で利率が3パーセントなんです。3パーセントつくということは、100万円の3パーセントなので、今年の終わりに3万円橋詰さんは利息が手に入るわけです。マネクリファンドから出た収益ですよね。これが3パーセントという利率です。非常にシンプルですよね。

橋 はい。

篠 じゃあ、このマネクリファンドを橋詰さんが95万円で売ってあげるよと。僕が95万で買ったとしましょう。それよりいい商品が出たので、これ持っておくよりも次の商品買うから、マネクリファンドを、篠原に95万円で販売するよってことで、僕が95万円で買いました。けど利率は3パーセントですよね。

橋 そのままですよね。

篠 僕は3万円の収益が今年の終わりに利息として入りましたよね。けども、ここで利回りを計算するときに、今も利率は3パーセントなんですよ。けど利回りはって訊かれると、僕はこの3万円を手に入れるために100万円使ったんじゃないんですよね。95万円使っているんですよ。ということは、ここで5万円ディスカウントされているので、5万円と利息の3万円で、8万円ということで収益が入ったわけですよ。ということは、この8万円を手に入れるために、僕がいくら使ったかということなんです。

橋 それが利回りですか。

篠 8万円割る95万円かける100は、8.42パーセントに跳ね上がるんですよ、利回りが。

橋 へえ。大きいですね。8.42パーセントというとね。

篠 だからすべてを加味して使うことを利回り。要は取得価格であったりとか、収益、配当であったりとか、差し引かれる税金も加味して見るものを、利回りと言うんですね。

変動する金融商品を買うかは利回りで判断

橋 これはどう使い分けて、どういうときの判断に使うといいんですか?

篠 たとえば投資信託だったら、過去のターゲット・リターンとか出るので、だいたい3年間で利回りこれくらい出てますよとか、5年間でこれくらい出てますよということで。投資信託っていうのは、基準価格というのが変動するので。変動するものには利回りで1年間どれくらい出たんかなというふうなパーセントを出すんですね。レートを。というような形で、変動するものにけっこう使いますね。

橋 じゃあやっぱり利率と利回りの違いというのを、よく理解しておく必要があるわけですね。

篠 そうですね。だから割りと深いんですよ。

橋 深いですね。スパッとわかりやすくというかんじに、どうかな?確かに知れば知るほど難しい。

篠 そうですよね。深くなっていきましたよね。

橋 ですねー。いやー、でも、とっても大切な違いがあるっていうことがよくわかりました。ということで、タケナカさん、すばらしいお便りをありがとうございました。

篠 ありがとうございます。

橋 このようにこの番組は、みなさまからのお金に関するお悩みや相談、素朴な疑問によって成り立っています。お葉書、メール、どしどしお寄せください。

【連絡先】
メールアドレス:wm@abc1008.com
お葉書:〒530-8010 ABCラジオ「笑って役だつマネークリニック」まで。

採用させていただいた方には、番組特製スリムで携帯にも便利なマネークリニック電卓を差し上げています。そしてこの番組をサポートする、新時代を生きるための経済金融メディアZUU onlineでは、気になるこれまでの放送内容がテキストになった特設ページをオープンしています。会員登録で過去の放送も聴いていただくことができますので、予習復習に活用してください。ZUU オンラインから検索です。ということで今日はこのあたりでお別れです。また来週です。

篠 さよならー。
橋 さよならー。

(提供: 朝日放送ABCラジオ (AM1008 FM93.3))

<MC略歴>
篠原充彦 篠原FP事務所 代表 「笑い」と「お金」を融合させた『お笑いマネー講座』を全国で開催。高校、大学、企業、病院などでおこなっているお金に振り回されないための教養講座は、明るく軽快なテンポでの解説に定評がある。CFPR(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー。

橋詰優子 ABCアナウンサー 『純一のシネマに乾杯~Cheers! Looking at you,kid.~(ナレーション)』『新婚さんいらっしゃい!(解説放送)』『スタンダップ(ナレーション)』『橋詰優子のサンデーかうも。』など担当。

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Source: 株式投資
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