アンダースローのワインドアップ(W)内需拡大の1980年代後半と類似

アンダースローのワインドアップ(W)内需拡大の1980年代後半と類似

シンカー:アベノミクスの進行で、内需が拡大した1980年代後半との類似してきた。

SG証券・会田氏の分析
(画像=PIXTA)

アベノミクスは企業活動を強くすることでデフレを完全脱却を目指している。

製造業だけではなく、生産性と収益率の向上が必要とされてきた非製造業も売上高経常利益率が過去最高になっていることは、改革を含めアベノミクスがうまく進行していることを示す。

失業率が3%を下回り、内需拡大が加速する形は、1980年代後半と似通っている。

貿易赤字の削減を目指す米国から、内需拡大の圧力がかかっていることも似通っている。

さらに、円高を懸念して、日銀の金融緩和が長期化していることも似通っている。

違いは、企業の財務レバレッジの低下によるマネーの拡大の弱さである。

マネーを拡大させる力を、金融・財政政策の両輪と、成長戦略による企業活動の刺激で強くすることが、内需拡大の力をデフレ完全脱却につなげるために必要である。

図)売上高経常利益率と財務レバレッジ

売上高経常利益率と財務レバレッジ
(画像=財務省、SG)

図)失業率とドル円

失業率とドル円
(画像=総務省、ブルームバーグ、SG)

ソシエテ・ジェネラル証券株式会社 調査部
チーフエコノミスト
会田卓司


Source: 株式投資
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