不動産投資家が未然に防ぐべきマンション経営で起こりうるトラブルとは
不動産投資家が未然に防ぐべきマンション経営で起こりうるトラブルとは
複数の人が入居する賃貸マンションにおいて、入居者間や入居者とのトラブル発生は、避けて通れない問題です。ただし、よくあるトラブルにはそれぞれ有効な対策があります。オーナーになる以上、事前に準備しておくことが望ましいでしょう。
連帯保証人から支払い拒否された場合、家賃滞納者は退去させられるのか
家賃滞納が続く入居者との賃貸借契約を、一方的に解除するには複数の条件があります。催告を行ったにもかかわらず期間内に支払わなかったうえに、信頼関係を破壊するほどの状況が起きないと、契約解除は難しいでしょう。オーナーの立場から考えると、かなりハードルは高く、不条理を感じるほどかもしれません。
連帯保証人がいる場合でも、滞納額が膨れ上がった後だと「どうしてもっと早くに言ってくれなかったのか。こんな金額は払えない」と、支払いを拒否されることがあります。本当に信じられないような話ですが、裁判を起こしても全額回収できないどころか、1円すら回収できないことがあります。家賃滞納のトラブルは、早め早めの対応が重要になります。
喫煙、騒音、ペットなど迷惑行為への対応
喫煙者に対する世間の視線は厳しくなりました。室内を汚さないように、または家族に迷惑をかけないようにベランダでタバコを吸ったら、隣人から「灰が飛んでくる」と苦情を言われる時代です。楽器を弾いたり、大きな音で音楽を聴いたりすることで発生する騒音問題や、ペットの鳴き声がうるさい・においが気になるなどの問題も、しばしば発生しがちなトラブルです。
オーナーや管理会社が注意したら、迷惑行為者から「逆ギレ」されることも珍しくありません。かといって、注意しなければ「他の入居者への配慮が足りない」と文句を言われるご時世です。オーナーにとっては、自分が起こしたトラブルではないにもかかわらず、非常に苦しい立場に置かれてしまうこともあります。
こうしたトラブルが起きた時、何よりも大切なのは事実と証拠です。正確な事実を把握することから始めて、最善と思われる対処法を選択しましょう。
転ばぬ先の杖として、迷惑行為となりかねないことは、契約書に禁止事項として記載しておくことも大事です。その場合、できるだけ具体的に書き込んでおくことをおすすめします。状況次第では、賃貸借契約を解除することも可能です。入居者には、ある一定の心理的ハードルとなるでしょう。それは予防効果をもたらします。
管理会社に不満、変えたくなった
オーナーの立場から言えば、「管理会社の管理がずさん」「客付け能力に欠けている」「その努力を怠っている」という管理会社は変えたくなるでしょう。法律上、管理会社の変更自体は何の問題もありません。ただ、契約書の規定は必ず確認するようにしましょう。タイミングを間違えると、違約金を請求される場合があります。
忘れてはならないのは、管理会社に対するオーナーの不満は、入居者にはほとんど関係がないという点です。管理会社を変更すれば、家賃の振込先や緊急時の連絡先も変わります。したがって変更時は、入居者全員に対して、事前に丁寧かつ、きっちりと説明しなければなりません。
さらに、新旧管理会社の引き継ぎには、最低でも1ヵ月ほどの期間が必要です。それと同時に、入居者への周知は徹底する必要があります。
緊急時立ち入りの是非
入居者の家族や友人、勤務先などから「連絡がつかない」「無断欠勤をしている」などの理由で、部屋の内部の確認を依頼されることがあるかもしれません。入居者はなんらかの理由、特に健康上の問題などで、動けなくなっている可能性があります。あるいは、事故で閉じ込められているかもしれません。
この場合、何よりも人命救助を最優先し、迷わず立ち入るべきでしょう。あまり考えたくないことですが、事件や事故が室内で起こっていて、場合によっては、警察官の立ち入り同行を求める必要があるかもしれません。
中には、「無断で入ったことを理由に損害賠償を請求されたら困る」と考えるオーナーもいるでしょう。しかしながら本当に大事なことは、誠実に入居者に向き合い、「事実」を確認することなのです。不安に思うのではなく、正々堂々と事実を確認しに行きましょう。連絡がつかないということは、「夜逃げ」した可能性も考えられます。
マンション経営で起こりうるトラブルについて、どのトラブルにおいても、早め早めに手を打っていくことが、最善の解決策になります。オーナーと入居者の双方が不幸にならないために、何をすべきなのかを考えれば、あなたが取るべき行動は見えてくるのではないでしょうか。(提供:不動産投資コンシェルジュ)
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Source: 株式投資