森友文書書き換え問題で円売りしにくい状況の中、ドル円は105円割れを目指すか
森友文書書き換え問題で円売りしにくい状況の中、ドル円は105円割れを目指すか
今後の見通し
昨日は、今週続落していたNYダウと米長期金利が反発したことから、全般的にドルが買い戻されました。しかし、今日の東京時間には、再び森友学園問題関連報道で日経平均が下落して円買いが強まっています。来週にも佐川元国税庁長官の国会証人喚問が行われる見通しとなっていますが、すでに退官し、これまでの国会で虚偽の証言をしたことが分かっている佐川氏が、今度はどんな発言をするのかが不透明な中、日本株が買われにくく、リスク回避になりやすい状況が続くと考えられます。
円高に備えてドル売り円買い
一昨日106.50円でドル売り円買いのポジションを作り、損切りラインを持ち値の106.50円に置いて、円高局面を待っています。引き続き105円割れを待ちます。
昨日の海外市場動向
欧州時間序盤、やや米長期金利が上昇してドル円は106.10円台まで上昇しました。しかしその後米長期金利が低下したことからドル円は105.80円台まで反落しました。一方ユーロは軟調な動きとなって、ユーロドルは1.2350台まで、ユーロ円は130.70円台まで下落しました。
NY時間にはいって、発表された米経済指標はまちまちの結果でしたが、昼前から米長期金利が上昇を始めたことからドル買いが優勢となって、ドル円は106.30円付近まで上昇し、ユーロドルは1.2310台まで下落しました。この間ユーロ円は130.60円台まで下落したあと131.00円台まで反発、さらに130.80円を中心としたレンジ取引となりました。
NY時間午後、NYダウが午前の上幅を急速に縮小したことからドル売りが強まって、ドル円は105.90円台まで下落し、ユーロドルは1.2330台まで反発しました。しかしNYダウが下げ止まる中米長期金利が反発すると、ドルも買い戻され、ドル円は106.40円台まで上昇し、ユーロドルは1.2300付近まで下落幅を拡大しました。
東京時間にはいってからは小動きでしたが、太田財務相理財局長が「佐川氏は文書書き換えを知っていたと思っている」と述べたことから日経平均が下落して円買いが優勢となっています。
今日の予定
今日の海外時間にはユーロ圏・2月消費者物価指数(確報値)、米・2月住宅着工件数/建設許可件数、米・2月鉱工業生産/設備稼働率、米・3月ミシガン大学消費者信頼感指数、米・1月JOLT労働調査の発表が予定されています。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp
Source: 株式投資