就任後初のFOMCでパウエル議長は強気の姿勢を示せばドル円は105円台へ
就任後初のFOMCでパウエル議長は強気の姿勢を示せばドル円は105円台へ
昨日の海外時間には、雨宮日銀副総裁の発言で円買いが強まる場面もありましたが、米長期金利が上昇して円売りが強まりました。
今後の見通し
今晩のFOMCでは、0.25%の追加利上げが決定されると見られています。ほぼ100%織り込まれていますので、利上げの決定自体よりも、声明の変化やパウエルFRB議長の会見が注目です。特にパウエル議長にとっては初めてのFOMCとなりますので、会見で今後の政策委運営に対するヒントがあるかもしれません。基本的にはこれまでのイエレン議長時代同様の慎重な利上げを示唆すると考えられますが、景気に対してより強気の見方を示して、より早い利上げペースを示唆する可能性もあります。その場合、米長期金利が上昇してドル買いが強まる可能性よりも、米株式市場が下落して円買いになる可能性が高いのではないでしょうか。
ドル円の売りポジションを継続
昨日夕方上昇時に106.40円でドル売り円買いのポジションを作りました。FOMC後に円買いが強まる可能性を考えこのまま継続します。損切りラインは106.80円とします。
昨日の海外市場動向
欧州時間序盤、特段の新規材料は有りませんでしたが俄かに円売りが強まって、ドル円は106.60円付近まで、ユーロ円は131.70円台まで上昇しました。しかし雨宮日銀副総裁が「金利調整の可能性は排除していない、2%達成前に」と述べたと報じられると円買いが強まって、ドル円は106.00円台まで、ユーロ円は130.80円台まで反落しました。この間ユーロドルは1.2340台を中心とした狭いレンジ内でのもみ合いが続きました。その後各国株価が上昇する中、米長期金利が上昇したことからドル買いが優勢となって、ドル円は106.60円台まで上昇し、ユーロドルは1.2280台まで、ユーロ円も130.80円台まで下落しました。
NY時間にはいると、米長期金利と株価の上昇が止まってやや円が買い戻され、ドル円は106.30円台まで反落しました。その間もユーロ売りが続いて、ユーロドルは1.2260台まで、ユーロ円は130.50円台まで下落しました。
NY時間午後にはいると、再び米長期金利が上昇したことからドル買いが優勢となって、ドル円は106.50円台まで上昇し、ユーロドルは1.2240台まで、ユーロ円も130.30円台まで下落しました。
今日の予定
今日の海外時間には米FOMCが開催され、0.25%の追加利上げが決定されると見られています。そのほか英・2月雇用統計、米・2月中古住宅販売件数の発表が予定されています。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp
Source: 株式投資