ますます盛り上がる都心の再開発⑤虎ノ門エリア 広大な再開発区域、相次ぐ超高層ビル建設、新駅の開発

ますます盛り上がる都心の再開発⑤虎ノ門エリア 広大な再開発区域、相次ぐ超高層ビル建設、新駅の開発

「東京都 都市再生プロジェクト(東京圏国家戦略特別区域)」で予定されている都内28のプロジェクト。そのうち、虎ノ門エリアに6つのプロジェクトが集結しています。2014年6月から開業している「虎ノ門ヒルズ 森タワー」を中心に、都内でも有数の超高層ビルが立ち並ぶ虎ノ門エリアは今後、さらなる変貌を遂げようとしているのです。

そもそも虎ノ門は、江戸城の南端にあった門の名前に由来しているとのこと。諸説ありますが、方位を表す四神思想(青龍・白虎・朱雀・玄武)のうち、江戸城の右白虎の方角に位置していたためにこの名前がつけられたと言われています。駅名として「虎ノ門」が採用されたのは1938年、現在の町名としての「虎ノ門」が使用されたのは、1977年の住居表示実施時となります。

そんな虎ノ門エリアは、今後どのように変わっていくのでしょうか。虎ノ門ヒルズと新虎通りを中心に進む再開発について、周辺の変化について概観してみましょう。

「新虎通り」と「虎ノ門ヒルズ」の開発

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(写真=TAGSTOCK1/Shutterstock.com)

戦後の主要道路として計画され、もとは「マッカーサー道路」とも呼ばれていた環状2号線。とくに新橋~虎ノ門間については用地の取得が難航していたものの、一部の道路を地下化することで地権者の合意が得られました。これにより誕生したのが「新虎通り」です。この通りは自動車交通の利便性を向上させるだけでなく、パリのおしゃれな「シャンゼリゼ通り」のようなイメージで、歩行者にとっても過ごしやすい空間となることが期待されています。

さらに東京都は「立体道路制度」を利用し、道路上部に超高層ビルを建設する構想を打ち出しました。この構想により、六本木ヒルズなどを手がける森ビルが参画。ビッグプロジェクトが進むこととなったのです。

道路上に建設された超高層ビル「虎ノ門ヒルズ」は、地上52階・地下5階建て・高さ247メートルという国内最大級の再開発として大きな話題となりました。店舗やオフィス、ホテル、国際会議場、住宅など、虎ノ門エリアの新しい拠点として多くの人々が訪れています。

虎ノ門ヒルズ隣接地では3棟の超高層ビルと新駅の開発が進む

虎ノ門ヒルズの開業を契機として、周辺の再開発も進んでいます。隣接地では、森ビルによって3棟の超高層ビル建設が進められており、虎ノ門ヒルズと合わせて約7.5ヘクタールの再開発が進行しています。具体的には、北側にオフィス中心の「虎ノ門ヒルズビジネスタワー」が、南側に住宅中心の「虎ノ門ヒルズレジデンシャルタワー」の建設が進められ、これらは2019年度の竣工予定となっています。

一方、虎ノ門ヒルズから桜田通りを挟んだ西側には「虎ノ門ヒルズステーションタワー」の建設が進められています。こちらはオリンピック後の2022年度の竣工が目標とされています。

ちなみに、これらの再開発は「日比谷線虎ノ門新駅(仮称)」と一体的に行われる予定です。東京メトロの営業線として新駅が誕生するのはおよそ20年ぶりのこと。2016年より工事が進められ、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催前の供用開始予定となっています。

虎ノ門・麻布台地区に”高さ日本一”となる超高層ビルの建設計画

さらに、森ビルは「虎ノ門・麻布台地区」でも大規模プロジェクトを進めています。

2017年に公開された概要によると、対象となるのは地区全体で約8.1ヘクタールとなる、虎ノ門ヒルズ群をしのぐ広大な区域。そこに3棟の超高層ビルをはじめ、神谷町駅と六本木一丁目駅を結ぶ歩行者ネットワークの整備や中央広場を設ける緑地整備、桜田通りの拡張といった一体的な都市空間の整備が行われる計画となっています。

目玉となるA街区では、地上65階・地下5階・高さ約330メートルと、2018年時点で高さ日本一の「あべのハルカス(高さ300メートル)」をしのぐ超高層ビルの建設が計画されています。東京駅近くで建設中の「常盤橋街区再開発プロジェクト」が完成するまでは、高さ日本一の超高層ビルとなる予定です。

着工の予定は2018年度。オリンピック後の2022年度に全体竣工予定となっています。この地区の再開発では、虎ノ門エリアと六本木エリアの中間地点として、両エリアをつなぐ役割が期待されます。

オリンピック・オリンピック後を見据え、虎ノ門エリアはさらなる発展が期待できる

その他にも、神谷町駅に近い「虎ノ門四丁目地区」では、約1.8ヘクタールの土地に地上36階建ての超高層ビルが建設を予定していたり、虎ノ門駅前では、オフィスビル建設などの再開発が計画されていたりなど、盛り上がりをみせています。

また虎ノ門は、湾岸エリア方面への「BRT(バス高速輸送システム)」の起点としても注目されています。現状、湾岸エリアは交通網の整備が足りておらず、BRTはこの状況を解消する策として期待されているのです。BRTは環状2号線の全線開通とともに順次運行を開始していく見通しで、虎ノ門エリアはBRTのターミナルとなる予定です。

このように、虎ノ門エリアは、2020年に開催されるオリンピック以降も発展が期待できるエリアです。虎ノ門に近いエリアである赤坂、六本木、新橋、銀座、浜松町なども大きく飛躍していく可能性を秘めているため、今後のさらなる発展が期待されます。(提供:マンション経営online

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Source: 株式投資
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