【羊飼いのFX突撃取材】イースター休暇中の相場をウォッチしていきたい
【羊飼いのFX突撃取材】イースター休暇中の相場をウォッチしていきたい
2018年3月29日11時過ぎに神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
■現在の為替相場の傾向や相場観
昨日28日(水)の米ドル/円の動きは、多くの人にとって、想定外の急反発だった。この背景は3つある。1つは北朝鮮問題の改善。2つめは日本企業が海外企業を買収する予定であり、実現すれば大型買収になること。3つめは、昨日28日(水)に発表された米国の四半期GDPの好結果だ。
これらを受けて投機筋がドル売り円買いポジションを急激に手仕舞った。イースター休暇を前に、売りポジションをどこで閉じようかというタイミングであったため、慌てて米ドル/円を買い戻したようだ。明日30日(金)がグッドフライデーで、日本と中国以外のほとんどが休場となるため、カレンダー的に時間がない状況だったことが急激な動きを招いたようだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円は、この急反発の流れを受けて、再び107円乗せにトライしていく可能性が出てきた。
テクニカル的なポイントは、まず、日足チャートでは、13日(火)につけた107.29円付近の高値。そして次に、週足チャートで一目均衡表の転換線が示す107.55円付近だ。昨日28日(水)にはアマゾンの株が急落するなど、世界的な株価の不安定さから、VIX指数が22台で高止まりしている。連休を控えて、株式市場の動向にも注意が必要だ。
と、ここまでは短期的な視点。長い目でみると、下落トレンドが変わる材料がいくつか出てきている。まずは米中の貿易摩擦が双方ともに話し合いで解決出来そうだというムードになってきていること。そして、北朝鮮が、米国との首脳会談に前向きであることなどだ。こういった状況の変化で、本来はドル売りの材料であった米中問題や米朝問題が、ここにきて鮮度を失いつつある。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。
Source: 株式投資