セールスとは「幸せのおすそ分け」 お客様がクチコミせずにいられないのはどういう時?

セールスとは「幸せのおすそ分け」 お客様がクチコミせずにいられないのはどういう時?

セールスとは、必要のない人に無理やり買わせることではない。あなたの商品を必要としている人、あなたから買いたい人が必ずいる。その人たちのために、あなたの存在を知らせ、背中を押してあげ、悩みを言語化することが大事なのではないだろうか。ここでは最後に目指すゴールは何かをご紹介しよう。

(本記事は、今井孝氏の著書『ゼロからいくらでも生み出せる!起業1年目のお金の教科書』=かんき出版、2017年12月11日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

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ゼロからいくらでも生み出せる! 起業1年目のお金の教科書
(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

人を救うために宣伝する

ゼロからいくらでも生み出せる! 起業1年目のお金の教科書
(画像=oatawa/shutterstock.com)

「ヒザが痛くて歩けません。孫と一緒に遊べたらどんなに幸せか……」

と言う人がいたら、何とかしてあげたいと思うのではないでしょうか。

もし、私にそういう治療ができたとしたら、やってあげると思います。お金のためではなく、純粋に役に立ちたいという気持ちが湧いてきます。お客様がいつも自分から悩みを言ってくれればいいのですが、普通はそんなことはありません。

ヒザの痛みはわかりやすいほうです。それに、あきらめている人も少なくありません。

なので、売り手は自分から、「こんな悩みが解決する」「こんな良い方法がある」「ここに解決策がある」と伝えてあげなければならないわけです。

つまり、ビジネスでは解決策を提供するだけではなく、解決策があるということを発信するところから仕事なのです。

マーケティングや営業をしないということは、困っている人を放っておいているということです。そして、お客様が自分で困っていることを言葉にできないことは多いので、「こうではありませんか?」と代わりに言葉にしてあげることはとても大切な仕事です。

その人のために「ここに解決策があるよ」と教えてあげましょう。

売上のために行動しない

売上が少ない理由は、多くの場合ちゃんとセールスしていないからです。

ちょっと難しいと思う人もいるかもしれませんが、セールスとは「幸せのおすそ分け」と考えると、だいたいうまくいきます。

例えば、友達に聞かれたときに、「この映画は良かったよ」「あのコーヒーは最高」「あの先生は手術がうまい」などと他人の商品なら、ほとんどの人が躊躇なく勧められると思います。

こういうときは、自分が体験して良かったことを他人にも心から伝えたい、という感覚ではないでしょうか。まさに幸せのおすそ分けです。

他人の商品なら気軽に勧められるのに、自分のものになるととたんにセールスできないというときは、自分の売上のために売ろうとしてしまっているからかもしれません。「お金がない。売上を上げなければ……」「今月の目標売上までまだ到達していない」と焦っているときです。

足りないからお客をカモにしてお金を奪い取る、という感覚では、自分が嫌になり、罪悪感を感じます。

売れている人は逆です。満たされています。金銭的に満たされているというより、心が満たされているのです。

セールスするのは、「幸せのおすそ分け」のためです。

自分がこの商品に助けられた、癒された、本当に良かった。それをおすそ分けする感覚です。

本当にこの人にはこれが必要だろう。この人はこんなに幸せになれるに違いない、と思って勧めるわけです。

そうすると、営業にも余裕が出ますし、説得力も増します。私心なく勧めることができるからです。

こう言っても、「お金がなければ満たされない」と言う方もいらっしゃいます。しかし、お金がなくても心を満たすことはできます。

「今、自分がどれだけ幸せか?」ということを意識してみるだけで、少し幸せになれます。

食事が食べられること、屋根があること、生きていられること、これらは「当然のこと」と思うこともできますし、「ありがたいことだ」と思うこともできます。

私は今は人を育てる仕事をしていますが、それは自分が学ぶことで人生が変わったという体験をしたからです。

ですので、自分の学んだことを独り占めせず、必要とする多くの人に届けるのが仕事だと思っています。もちろん、100%そういう気持ちになれなくても大丈夫です。少しずつでかまいません。

私も、すぐにこの気持ちを忘れて、よく売上のことが頭をよぎってしまいます。そういうときは、本当に売れません。

でも、焦った気持ちになったときには、自分がどれだけ他人にしていただいたかを思い出すようにしています。

価値で人の心を動かす

ビジネスで目指すべきなのは「お客様が口コミしてくれるレベル」です。この基準を持っていれば、どの程度の価値を提供するべきなのか、答えが出るのではないでしょうか。

最初は自分で売るのが鉄則です。

そして、もう1つの鉄則もあります。

それが、最終的にお客様に口コミしてもらえるレベルを目指す、ということです。

自分で一生懸命売っていたら、頼んでもいないのにお客様が口コミしてくれた、というのが一番の理想です。ビジネスでお金がかかるのはお客様を探すところです。いわゆる集客です。

まったく知らない人に認知してもらい、理解してもらい、気に入ってもらい、最終的に購入してもらうまでには、本当に時間も労力もかかります。

この部分をお客様の口コミで賄うことができれば、ビジネスは劇的に楽になります。

必要となるコストをかなり減らすことができます。ですので、「最後は口コミだ」と思っておくと良いと思います。

サービスを提供するときは、漫然とではなく、「必ず口コミしたくなる」というレベルをゴールに設定して取り組むわけです。

期待を大きく超えていたとき、お客様は口コミせずにはいられません。

そのためにも、日々、商品のクオリティを高めるわけです。

今すぐできなくても良いので、最後にはそうなるぞ、という理想を持って1つずつ価値を高めていけばOKです。

逆に言えば、口コミが起こっていないなら、「価値を提供できていないのでは?」と疑うのが大事だと思います。

ビジネスは、やればやるほど楽になるのが普通だと私は思っています。

ずっとビジネスを続けて、毎年、同じ労力がかかっているようであれば、そのときは、一度ビジネスを振り返ってみるタイミングかもしれません。

今井孝(いまい・たかし)
株式会社キャリッジウェイ・コンサルティング代表取締役。1973年大阪生まれ。大阪大学大学院修了。大手IT企業に約8年在籍し、新規事業を成功させる。独立1年後に始めたセミナーには10年連続で毎回300人以上が参加。トータルでは6,000人以上になる。また、マーケティングに関するさまざまな教材が累計3,000本以上購入されるなど、3万人以上の起業家にノウハウや考え方を伝え、最初の一歩を導いた。


Source: 株式投資
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